山形県西置賜郡小国町に位置する「赤芝峡(あかしばきょう)」は、磐梯朝日国立公園の一部であり、荒川の清流によって浸食されてできた美しい渓谷です。その渓谷美は全国屈指と称され、特に紅葉の名所として知られています。

特徴と見どころ

駐車場: 遊歩道入口に無料駐車場があります(高さ制限がある場合あり)。
●歴史的背景
赤芝峡が位置する国道113号線は、かつて「小国新道」と呼ばれ、難工事の末に開通した歴史を持ちます。そのため、旧道や廃道が多く残り、赤芝峡の遊歩道もかつては旧国道113号の一部でした。この地域は古くから人々が住み着いており、縄文時代から現代に至るまで、様々な歴史を刻んできた土地でもあります。
紅葉の時期には多くの観光客で賑わいますが、新緑や雪景色など、四季折々の美しい景観が楽しめる場所です。訪れる際は、最新の遊歩道の状況などを確認し、自然を満喫してください。

●渓谷美: 荒川の急流が削り取った両岸は絶壁となっており、頁岩(けつがん)や凝灰岩(ぎょうかいがん)といった白い岩肌が特徴です。この白い岩肌と澄んだ水の流れが、季節ごとに異なる表情を見せます。

●紅葉: 赤芝峡の最も有名な見どころは、なんと言ってもその紅葉です。両岸にはモミジ、イタヤカエデ、ブナ、ヤマウルシなどの落葉樹が自生しており、秋が深まる10月下旬から11月上旬にかけて、渓谷全体が赤、橙、黄に染まります。その鮮やかさは「日本の赤壁」と呼ばれるほどで、川面に映り込む紅葉もまた格別の美しさです。

●新緑: 紅葉だけでなく、5月中旬頃から見頃を迎える新緑の季節もおすすめです。深緑と渓谷の調和が楽しめます。

●遊歩道: 荒川に沿って片道約1.2kmの遊歩道が整備されており、約30分で散策できます。ドライブの途中休憩にも最適です。ただし、2023年の豪雨災害の影響で、一部区間が通行止めになっている場合がありますので、事前に公式サイトなどで最新情報を確認することをおすすめします。

●自然: 国立公園内にあり、観光化されすぎず、手つかずの自然が残されています。
野生動物の生息地でもあるため、散策の際は注意が必要です。

📍アクセス
電車: JR小国駅からタクシーで約10分です。
車:日本海東北自動車道 荒川胎内ICから国道113号経由で約35分。
東北中央自動車道 南陽高畠ICから約60分。
山形自動車道 山形蔵王ICから国道13号・113号経由で約120分。