相馬市伝承鎮魂祈念館は、福島県相馬市原釜に位置する、東日本大震災の記憶と教訓を後世に伝えるための施設です。津波により甚大な被害を受けた相馬市の「原風景」を記録し、犠牲者への追悼と、防災意識の啓蒙を目的としています。

設立目的

  • 失われた「原風景」の伝承: 東日本大震災によって失われた相馬市の震災前の美しい風景や、人々の暮らしを後世に伝えます。
  • 犠牲者への追悼: 震災の犠牲となられた方々の魂を鎮め、ご遺族の心のよりどころとなる場を提供します。館内には、犠牲者458名のご芳名を記載した追悼場所が設けられています。また、敷地内には慰霊碑も建立されており、地区の犠牲者の芳名と被災状況を記した碑文が刻まれています。
  • 震災の教訓の継承: 震災の経験や教訓を風化させず、これからの時代を担う子どもたちや来訪者へ伝え、防災意識の向上を図ります。
  • 交流の場: 地元住民や来訪者が震災について語り合い、交流する場を提供します。

展示内容

館内では、以下のような展示を通じて震災の記憶を伝えています。

  • 写真パネル: 震災前の原風景や地域の祭事の様子、そして震災後の被災状況を比較できる写真が展示されています。
  • 映像資料: 巨大津波が押し寄せる当時の映像が放映され、震災の凄まじさを伝えます。
  • 持ち主不明の写真: 相馬市が保管する約50万枚の持ち主不明の写真の一部が公開されており、震災が奪ったものの大きさを訴えかけます。
  • ジオラマ: 東日本大震災前の原釜・尾浜地区の街並みを再現したジオラマが展示され、在りし日の相馬市の姿を知ることができます。

利用案内

  • 所在地: 〒976-0021 福島県相馬市原釜字大津270(笠岩公園内)
  • 開館時間: 9:00~17:00
  • 休館日: 12月29日~1月3日(年末年始)
  • 入館料: 無料
  • 駐車場: あり(自家用車5台、大型バス3~4台)

📍アクセス

  • 車:常磐自動車道 相馬ICから約17分
    常磐自動車道 新地ICから約11分
  • 公共交通機関:JR常磐線 相馬駅から車で約15分。
  • 福島交通バスの原釜停留所から徒歩10分足らず。ただし、バスの本数が少ないため注意が必要です。
    相馬市伝承鎮魂祈念館は、東日本大震災の事実を伝え、防災意識を高めるための重要な施設であり、多くの人々に訪れてほしい場所です。相馬市観光協会では、施設を含めた震災復興視察ツアーも提供しており、より深く学ぶことができます(要予約)。

施設に関する窓口

組織名:相馬市伝承鎮魂祈念館 観光物産係
TEL:0244-32-1366